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「間違いないのか」「はい」菅家さんテープ再生(読売新聞)

 栃木県足利市で1990年に4歳女児が殺害された足利事件で無期懲役が確定し、昨年6月に釈放された菅家利和さん(63)に無罪を言い渡す再審の第4回公判が21日午前、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で始まり、菅家さんの取り調べを録音したテープが再生された。

 自白から否認、再自白に転じた取り調べのテープ4本が、22日まで計7時間半にわたって再生された後、取り調べを担当した森川大司・元検事の証人尋問も行われる。いずれも無罪を前提とした再審では極めて異例で、弁護団の求める「冤罪(えんざい)の原因解明」に向け、公判は山場を迎えた。

 公判ではまず、92年1月28日に宇都宮拘置支所で行われた森川検事(当時)による取り調べを録音した120分テープ1本が再生された。

 菅家さんは91年12月2日に逮捕され、同21日に殺人罪などで起訴されており、取り調べを受けた当時は1審の初公判を控えていた。弁護団によると、菅家さんは、それまでの調べに犯行を認める供述をする一方、取り調べ前日の1月27日から、家族にあてて無実を訴える手紙を書き始めていた。

 取り調べは、最終的に不起訴となった79年と84年の別の幼女殺害事件2件に関するものだが、森川検事は足利事件についても質問。すすり泣きながら沈黙する菅家さんに「ずるい気持ちを起こさないでほしい」「間違いないのか」などとたたみかけ、菅家さんは「はい」と答えた。テープには、84年の事件をいったんは否認しながら、足利事件の取り調べを挟んで、犯行を認めた様子も収められていた。

 菅家さんは1審初公判で起訴事実を認めた後、92年12月の第6回公判で無罪を主張するまで、犯行を認め続けた。弁護団は、「菅家さんが家族に無実を訴えていたにもかかわらず公判で犯行を認めたのは、別の2事件の取り調べと言いながら起訴後も足利事件の取り調べを受けていたため。こうした状況から、公判での供述の任意性はあらかじめ奪われていた」と取り調べの問題点を指摘している。

 弁護団によると、21日午後は菅家さんが足利事件について否認した取り調べ、22日は再び自白する取り調べの録音テープが再生される。

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